こんなにも好き。
溢れてしまいそう…
昨日と今日は、たくさんの愛を短い時間で交わしあった。
こんな幸福な時間があることを、どれだけの人が気づけるだろう。
一緒にいられる時間は常に、手を繋いでいたり、触れ合っていた。
笑いあって、たくさんの涙も交わしあった。
『おかしな話かもしれないけど、この人を受け止められるのは俺しか居ないだろうなと、漠然と前から思ってた』
キミが言った。
私は…愛したいとばかり思う片道通行を望んでは間違う。
愛されることに無頓着で。
受け入れる用意など持っていなくて。
でも、そうではなくて私が愛すると同じだけの愛を持ってる人でないと、ダメだったんだね。
出会えてよかった。
愛し続けてくれて嬉しい。
愛せるようになってよかった。
気付くことができて。
本当によかったよ。
『人は生きて行く上で、なにかしらオブラートに包んで相手に飲み込み易いように操作している。それが全く必要ない、オブラートなんかなしでぶつけても受け止められる人は初めてだよ』
そうなのかな。
キミにとって、そんな心あらわにできる人間であるならば。
こんな嬉しいことはない。
気付けてよかった。
キミのでっかい愛に。夢に。悲しみに。
長い間、心を閉ざしていてごめんね?
でも今、気付いたこと誇れる。
たくさん気付かせてくれたこと、話してくれたこと、伝えたいけれど。私には難しいかも知れない。
でも、機会があれば。
私の愛する人達に伝えたい。
色んなDVDを一緒に見ながら、笑ってワイン飲んで、クラッカーにチーズやサーモンのせて食べたりなんかして。
歌って、にゃははーって笑ったりして。
あれ?私何で感極まっちゃったんだっけ?
とある歌詞と桜井さんの振り絞る様な表情と声にボロボロ泣けてきて。
抱きしめあってしばらく泣いた。
泣きながら前半に書いた様なことを言いあったり、していた。
昔、彼の友人が若くして亡くなったことがあった。
その時は既に彼は県外に出ていて、私の方が先に知ることになった。
迷った。
知らせるべきか。
でもきっと、私が告げるべきことじゃないと思った。
『Nの話なんやけど…』
彼が重い口を開いたとき、私「あ」と思った。 頷きながら聞いてた。
『あいつ、事故でってことになってるんやけど、本当は…』
そこまで言うと、言葉に詰まって肩が震えてきた。
私は、抱きしめる腕に力を込めて頷く。
『本当はあいつ…自分の部屋で…首吊って…』
「…うん…うん…ごめんね知ってた…連絡しようかと思ってたんだけど…」
ちょうど、私の肩の辺りに彼の頭があって。じわりと肩を濡らす。
『そう…知ったのはだいぶ後で、葬儀にも出られなかったから…
線香あげにあいつの家に行って…なにも親なんかも理由がわからないから、なにか知らないかとか聞かれてさ?』
声が震えてる…
『なにも知らなかったから、答えてあげられることはなかったんだけど…昔、あいつとOと将来のことなんかを河原で話たりしたことがあって…
その時俺は、子供達を救える教師になりたいって話して、Oは自転車で頂点極めるだとか言ってて』
「あは…うん…」
『で、その時あいつは、俺にはなにもないなぁ…とか言ってて…
あいつも話を書くヤツだから自分に籠るって言うか…』
「うん…辛かったね…みんな思ったろうね…家族も…友達も。なんで気付いてやれなかったんだろう…自分に頼ってくれなかったんだって…自分はあいつの拠り所になれなかったのかなって…
悔しかったね…
辛かったね…」
私の肩を濡らしながら彼が泣く…。
『…俺は…そんな選択肢絶対…間違ってたんだって…生きて…幸せ繋げて…見返してやるって言うと変だけど…証明してやるって思った』
人は…誰かに受け入れてもらえないと…脆い。
本当は受け止めてくれる人、いるのに居ないと思い込んで孤独を嘆く。
そんな時。死が誘惑する…
彼は、悲しみと怒りを飼っている。
両親への不信から、悲しい子供を救いたいと言う気持に繋げて、色々つまづきながら、生きてきた。
とても深い深い傷を、飼い慣らして、それでも優しく笑う。
辛かったね…
怖かったね…
よく頑張ったよ…
もう大丈夫。
大丈夫だよ…
もう、私がずっとついてる。
今まで頑張ってくれてありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
もう…大丈夫…
私は、何度も何度も彼に囁いた。
今までごめんね?
気付いてあげられなくて…
もう、離さない。
離れない。
精一杯生きて、一緒にいよう。
死ぬ時は、一人かも知れないけど…
ずっと手を、繋いでいよう。
まだ離れ暮らさなければならない日々はあるけれど。
心つながってる。
『安心している、とか言うわけではないけど、キミの気持ちが…キミの中に確実に僕がいることを…感じるから。嬉しい』
私も。泣ける程。
嬉しい。
いっぱいで、溢れてはみだしてる。
キスを浴びせよう。
rahleにするように。
髪に、おでこに、瞼に。
鼻に、顎に、唇に…
手のひらに、指に、すべてに。
愛してるよ。
愛している。
歌って。
歩いて行こう。
もっと、話をしていこう。
たくさんたくさん。
共有したい…
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